食事は栄養や水分を体の中に取り入れる大切な行為です。
年齢を重ねると、若いころのような食欲がわかないこともしばしばです。
食事が楽しみ!!と自然に思えるのは若いときにこそ感じられることなのかもしれません。
しかし、食欲がわかないことと、栄養や水分が足りていることは異なります。
高齢になると栄養や水分が足りなくても食欲がわかないことがみられるようになります。
栄養が足りなくなると、褥瘡(床ずれ)の原因になりますし、水分が不足すれば認知症の症状も悪化します。
介護をしていると、食事をなかなかとってもらえなくて心配してしまうことも多くあります。
そこで、栄養をどのように摂るのか?ということが介護の大きな課題になってくるのです。
栄養補助食品や経口補水液を使うことも一つの手段でしょう。
しかし、これは一時的な手段としたいものです。
食事は生活の楽しみの一つであってほしいという哲学を持ちたいと私たちは考えています。
栄養補助食品などで、食事を済ませるというのは恒常的になるとなんとも味気のないものであると思います。
では食事を美味しくとる秘訣は?
食事を楽しみにすることが難しくなっている高齢者に食事を楽しみにしてもらうには、
①食事を準備する音やにおいを聞いて、かいでもらうことです。
また、料理や配膳を手伝ってもらうことにより目からも、手や身体からも刺激を得ることができます。
つまり、②五感をフルに刺激することで、「食事をする」ことの準備が脳や身体にでき、楽しみになってくるのです。
さらに、③食事を手作りで、作り立てで提供することにより、プロの料理に負けない味を出すことができます。
ある、シェフが教えてくれました。
「お母さんの料理がおいしいと感じるの、作り立てだからだよ。
結婚式の料理がおいしく感じられないことがあるのは、作ってから数時間保温しているからだよ。」
アツアツの料理は温かく、冷たい料理はひんやりと食べたいものです。
もう一つの秘訣は、④みんなで食べることです。
食事を一人で食べるのと、多くの人と食べるのでは美味しさに違いがあります。
これは、古くから人間は集団で暮らし集団で食事を分け合って食べていたことが要因らしいです。
さらにもう一つ。
⑤季節の食材を多くの種類食べることで、栄養を美味しく摂取する。
いなせなデイサービスではこれら4つの秘訣でおいしく、楽しく、十分な栄養を摂ることができるように支援しています。